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【映画感想】『返校 言葉が消えた日』の考察とネタバレ感想

『返校 言葉が消えた日』を先日ネタバレなしで情報をまとめたけど、

今回は、

  • 前半は映画を見るまでの紆余曲折(日記なので読み飛ばし推奨)
  • 後半はゲームも含めた映画の考察とネタバレ感想

をレポートしようと思う。未視聴の方はお気を付けください。

目次

怖がりが映画を見に行くまでのウロウロ(余談)

怖がりなので見るか迷った

最近コロナで延期になった作品が続々と公開されて、何か見ようかなと選んでいたところ『返校』を見つけ、

IMO

あー、ホラーは無理だわ

と避けつつもポスターがホラーっぽくなくて気になり、予告編見て台湾の歴史が関わっているのかと興味を持ち、クチコミで人気ゲームが原作だと知り、

IMO

あー、でもやっぱホラーは無理だわ

と思いつつ、でも実はそんなに怖くないんじゃないの?と怖さ度をチェックする為に声優さんが楽しそうにYouTubeでゲーム実況する動画を見て、

IMO

面白いゲーム!これなら大丈夫かも!

と楽しい実況のお陰でそこまで怖くないと感じたので見に行くことに。

ホラー映画は映画館で一人は絶対無理

なんと上映は平日朝8時w

IMO

朝8時から台湾ホラーw

田舎の映画館なので誰もいないんじゃないかと恐れて、予約状況を見ると予約があったので安心して入場したら、

IMO

誰もいないんだけどーーー!!!

あー終わった、あーどうしようと思ったけど、予告編が終わる頃に映画館ヘビーユーザー感漂うお姉さんがポップコーンを抱えてやってきた。

IMO

ポップコーンネキーーー!!!(心の中でハグ)

心強かったのでホラーも何とか見ることができた笑

『返校 言葉が消えた日』感想

ここからは映画やゲームの内容のネタバレになるのでご注意を。

曖昧なところが多くてもう一回見たいけど、配信始まっても果たして一人で見れるかどうか笑

暗い学校のパートはどういった世界?

  • 現実にあった過去の記憶(以下【過去パート】にしておく)
  • 非現実な嵐の中の暗い学校(以下【暗闇パート】にしておく)

の2場面で物語が進行し、記憶がないレイちゃんとウェイくんが【暗闇パート】で徐々に記憶を取り戻し、回想として【過去パート】が出てくるという構成。

IMO

2人は何故こんな暗い校舎に閉じ込められているのか?

と疑問の中で物語が始まる。

恐らく地縛霊レイちゃんの世界

レイちゃんは当時高校3年生で校内で自殺したことから在学中(密告後割とすぐ)に亡くなったと推測される。映画やゲームでの【暗闇パート】を見ると、イン先生やウェイくんが亡くなったような表現があったけど実際には2人とも処刑されていないので、行末を知らないまま亡くなったレイちゃんの意識の中なのかなと思う。

密告による罪悪感を思い出しては耐えきれず自殺を繰り返す地縛霊。恐らくゲームのノーマルエンドや、軍服を着た怪物に何度も捕まってバットエンドを繰り返していたんじゃないかな。自分のせいで愛する人や罪のない学生を失うなんてそりゃ成仏できない。

ウェイくんも実際いたのだろうか?

【暗闇パート】は地縛霊レイちゃんの意識の中だけの話(ウェイくんは妄想)なのか、はたまたウェイくんもレイちゃんの意識に入りこんだのか。

前者なら、本を燃やすパートなどウェイくん単独の場面もあってレイちゃんとんでも想像力なので、ウェイくんもあの異様な空間にいた感じもする。

  • ウェイくんはレイちゃんに本を渡した事で密告の片棒を担いでしまった罪悪感を背負っている
  • ウェイくんにとっても忘れたい辛い過去だけど、チャン先生に託された想いを伝えなければという意識もあった

2人にとって「忘れたの、それとも思い出すのが恐いの」という言葉の通り、忘れたいけど思い出さないといけない事実があり、ウェイくんは夢の中でレイちゃんの世界と交差したのかなと勝手に推測している。

ゲームの演出がところどころに散りばめられていた

ゲームの世界観を守りつつ補完する内容に感激した。(逆にゲームしていないと意味のない演出もある)

用務員のカオさん

ゲームでも名前だけは出てきた用務員のカオさん。映画ではタバコを見返りに鍵を貸していた教室で読書会が行われていたので協力者じゃないかと拷問されていた。ゲームに出てきた歯のサイコロ演出も出てきた。

禁書を燃やすホアン・ウェンション

ゲームでも名前だけは出てきた用務員のカオさん。映画ではタバコを見返りに鍵を貸していた教室で読書会が行われていたので協力者じゃないかと拷問されていた。ゲームに出てきた歯のサイコロ演出も出てきた。

人形を愛するヨウ・ションジェ

映画では読書会メンバーのションジェが人形遊びが好きという設定があり、天井に人形がぶら下がっている空間や拳銃を持った人形に撃たれるというゲームの演出が出てきて、おぉ!となった。

などなど。

チャン先生像は映画の方が肉付けされていた

チャン先生めっちゃかっこいい

ゲームのノーマルエンドしか知らない状態で映画を見たので、チャン先生エピソードは少なめだった。何なら高校生に手を出すなんて最低教師だなとちょっと思っていた笑

ところが映画で追加されたシーンを見ると、2人が想い合う姿が何とも切ない。レイちゃん役のワン・ジンさんが大人びて浮世離れしていて、さらにチャン先生役のフー・モンボーさんが憧れの美術の先生像として大正解を叩き出していたので、違和感のない配役が絶妙だったことが大きい。

IMO

めっちゃエモい。

不自由な時代の道標のような役割

ゲームにはないシーンで重要な役をやっていたチャン先生。思えば【暗闇パート】で「ウェイをここから出しなさい」とレイちゃんに言ったのもチャン先生だし、【過去パート】ではウェイくんはチャン先生に後押しされて自白して生き延びることを選んだし、ウェイくんを生かすことで命を繋げる大切さや自由を求める信念など、間違っていない事が罰せられる時代において若者の道標の様な役割だった。

ゲームはこういった時代があったのかと若者に気付きを与えてくれたけど、さらに映画ではチャン先生によって社会へのメッセージ性が強まっていると感じた。

ウェイくんは生きて命を繋げてタイトル回収

犯罪者でもなく等身大の男の子だった

ウェイくんという存在はどこか甘酸っぱい。

レイちゃんはきっと美人で知的で優秀な生徒という立ち位置で、家庭問題など闇を抱えていたので、青春ど真ん中の男の子からしたらどこかミステリアスで憧れの先輩だったんだろう。

そんな憧れのレイ先輩は実はウェイくんも憧れるチャン先生と恋仲だったなんて。

IMO

お察ししてしまうよウェイくん…

【暗闇パート】でレイちゃんはチャン先生を覚えていても、ウェイくんのことを知らなかったのを見ると、マジで眼中になかったんだろな。

しかも好きだからこそ信じてしまうのか禁書を渡してしまう。こんな時代じゃなかったら憧れの先輩に「本貸して」とか言われたら「なんぼでも!」って話なのに切ない。

ウェイくんも自分を責めてレイちゃんみたいになりかねなかったかもしれないけど、【過去パート】ではチャン先生に、【暗闇パート】ではレイちゃんに生きることを託された。生き抜いたことで二人の想いを繋げる役割を果たして、「あれ?ラブストーリーだった?」というラストになった。

なかなか「返校」できなかったウェイくん

事件は1962年に起きて、ウェイくんは15年禁固刑で恐らく1977年頃の32歳頃出所、1987年に戒厳令が解かれてしばらく経つのに、チャン先生の手紙を彷徨うレイちゃんに届けたのは2010年頃の事件から50年後くらいなんじゃなかろうか。(演じた俳優さんの実年齢的にも)

ウェイくんにとっても辛い過去なので、なかなか学校に戻って来れなかったのか、もしくは「忘れたの? それとも思い出すのが怖い?」という言葉通り思い出さないようにしていたけど、夢の中で【暗闇パート】でまだ学校に閉じ込められているレイちゃんを想って戻ってきたのか。

ウェイくんが手紙を渡すことで、ようやくレイちゃんにゲームでいうトゥルーエンドが訪れるので成仏してくれると良いんだけど。「返校」は「学校に戻る」という意味なので、ウェイくんが最後にタイトル回収をしていた。

密告の真実を知ると、後味がラブストーリー

ホラーというジャンルで見始め、真実を解明していくストーリーはミステリー要素があり、見終わった後は何だかラブストーリーのようだった。

ホラーと言っても、本当に一番怖いのは人間でそれを具現化した怪物が出てきた感じなので、日本の幽霊映画とはまた違う感じ。

【密告の真実】

父の不貞により家庭不和で心が不安定なレイちゃんをチャン先生が生活指導として支える中で恋愛関係が芽生える。レイちゃんにとって唯一の救いの存在だった。

でも禁止されている読書会を開いているチャン先生にとって生徒との恋愛はリスクが高く、読書会に参加する生徒やレイちゃんを守る為にレイちゃんを突き放すようになる。イン先生がチャン先生に生徒との関係を清算するように詰め寄る姿を見て、レイちゃんは2人は付き合っていると勘違い。(実際には2人は読書会を開く同志で、読書会へのリスクをイン先生は危惧していただけ)

イン先生が読書会をしている事に気付いたレイちゃんは、母の密告で父が収賄で連行される姿を見て、読書会を密告すればイン先生をチャン先生から引き離せると思った。母みたいになりたくないと思っていたのに同じことをしてしまう。(チャン先生が読書会に関わっていることはレイちゃんは知らず、チャン先生が連行されるとは思っていなかった)

そして、レイちゃんはウェイくんから受け取った禁書をバイ教官に渡して密告した。

密告の真実は一人の少女の恋心から出てくる嫉妬心が原因だったことや、ゲームでは少なかったけど映画ではレイちゃんとチャン先生の2人のエピソードが盛り込まれていたこと、最後にチャン先生の「今世には縁がなかったから来世でまた巡り会おう。僕たちの自由のために」というラブレターが出てきたこともあって、

IMO

あれ?ラブストーリーだったな

という余韻になった。

レイちゃん50年経ってようやくチャン先生の自分への想いを知ったんだよね…。ちょっとした嫉妬や反発心みたいな身近な感情も、時代が違えば悲劇が起きてしまう。何とも辛かった。

まとめ:レイちゃんを通して若者に訴えかける映画

白色テロ時代は40年も続いたのに、タブーだったり口を閉ざす人もいたり、長らく白色テロを題材とした映画もなかったこともあって、台湾の若者も歴史を詳しく知らないらしい。

【暗闇パート】で目を覚ましたレイちゃんは真実に目を背いていたけど、「忘れたの、それとも思い出すのが恐いの」という言葉が平和に慣れた私達にも呼びかける。

レイちゃんは少しずつ悲劇を思い出し、最終的にはウェイくんを助けようと動くことで忘れようとしている私達に訴えてくるものを感じる。

現代においても白色テロ時代と同じようなことが起きているので、全く過去の話ではない。ホラーゲームやホラー映画という若者が興味を抱くツールを使ったことで歴史を再確認する人も増えただろうし、負の歴史に向き合った映画を作れる今の台湾が素敵だなと思った。

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